はじめに述べておきますと、私はイラストのお仕事を獲得したことがあると同時にイラストを依頼する側にもなったことがあります。
どちらかといえば、イラストを依頼する側としての経験が多いです。
私は50人以上に個人でイラストの依頼をしたことがあります。述べ100万円以上はかけました。
しかしこれは2025年1月地点の話です。これからもっと増えるでしょう。
私は客は客でも、それなりに客としての経験を積んだ客ですw
知りたくないですか?
絵を依頼するお客様が、いったいどんな視点でイラストレーターの作品を見ているのか。
どうすればお仕事を獲得できるのか。
結論から延べましょう。
あなたの知名度と信頼を上げて、ファンを増やす。
これに尽きます。
まずは知名度を上げよう
まずは知ってもらわないことには話になりません。
SNSを活用して、絵を投稿してファンを増やすのです。
詳しい方法は、以下の2記事を読んでいただければばっちり掴めると思います。
ココナラやSKIMAに登録するのはどうなの?
イラストで稼ぎたいと考える人なら、一度はココナラやSKIMAといった仲介サイトの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし結論から申し上げますと、ココナラやSKIMAは実績作りとしてはアリですが、管理人としてはあまりおすすめしません。
なぜなら、ココナラやSKIMAといった仲介サービスはすでに価格崩壊しているからです。
絵師には実にさまざまな人がいます。専業にしたい人もいれば、趣味程度に軽くお金が稼げれば十分という人もいるのです。
そうなると、価格を安くしてもいいから実績を上げたいとか、絵の練習をたくさんするために依頼をたくさんこなしたい! という方も出てくるわけです。
すると、どうなるか。
安くてクオリティがある程度高い人たち、かつ、ある程度依頼をこなしており検索上位にヒットする人たちばかりに仕事が集中します。
つまりあなたが新規でアカウントを登録し、仕事の募集をかけたとしても、検索からあなたの仕事を見つけて依頼する人は非常に少ない可能性といえます。登録さえしたら仕事が来るだろう、と思って待ってみたけどいつまで経っても来ない……そんな経験をする可能性が高いです。
次にこういった仲介サービスは手数料が非常に高いです。例えばココナラだと販売額の22%(税込)が運営にとられます。
仮に1万円のお取引が成立しても、運営に2200円取られてしまうのです。
しかも売り上げを銀行口座に振り込んでもらう際にも手数料がとられるので、余計にお金がかかります。
そしてさらに厳しい話をすると、こういった仲介サイトで依頼するユーザー層は「安くて」「納品が速くて」「絵の相場を知らない」人がほとんどです。
ここで致命的なのが「絵の相場を知らない」こと。
つまりあなたの絵の本当の価値がわからなかったり、あなたの絵を描く時間や作業量を考慮せずにぱっと見だけで絵の値段を安く見積もってしまう。あなたの絵の金額を見て「高っ!」なんて心無いことを言ってくる。
悲しいかな、そんなパターンが多いのです。
仲介サイトで戦うには、どういった人が有利なのか
安くて、納品が速くて、ある程度のクオリティがある人が有利です。
爆速で絵が描ける人ならそれを武器に依頼をこなせるでしょう。
しかし、あなたがそうではないならやめておくのが無難です。
じゃあ、どうすればいいの?
ビジネスをはじめるのに大切なことは、第一に提供するお客様のことを考えることです。つまりあなたの絵(商品)をアピールするターゲット層を決めることが非常に大切なのです。
あなたの絵は、どんな人に買ってもらいたいですか?
今回私が紹介するのは「安くて」「納品が速くて」「誰でもいいからとにかくクオリティの高い絵を描いてくれる人」を求めているユーザーに向けた絵の販売方法ではありません。
「あなたの絵がほしい」というユーザーに、絵を販売する方法です。
有償依頼を受け付けていることを必ずアピールする
まず、ものすごく大切な話をします。
有償依頼を受け付けていることを、ちゃんとアピールしていますか?
もしくはわかりやすい形で伝えていますか?
SNSのプロフィールに、有償依頼を募集している旨をきちんと書きましょう。
後述しますが、もしあなたがlit.linkなどのページを持っていたり、有償依頼を受け付ける連絡先を持っているならば「有償依頼はこちらから→https://~」という風に、依頼先のURLを貼っておくと尚良しです。
ユーザーが依頼しやすいように、導線を張るのです。
これがあるのとないのとでは、依頼のしやすさが断然異なります。
lit.linkを利用して料金表をつくる
仕事を受注するなら、料金表とイラストのサンプルを作ることがとても大事です。
それがあると、依頼する側は安心できます。
管理人としてはlit.linkが最も見やすく、情報を詰め込みやすいのでおすすめです。

lit.linkにはURLをいくつも載せることができますので、あなたのポートフォリオ(XfolioやHP、Pixivなど)があれば積極的に載せることをおすすめします。
お仕事の受注方法
お仕事はメールで受注するかSNSのDMで受注するかで変わりますが、両方持っておくのがベストです。
料金表
料金表は、アイコン、SDイラスト、キャラクターならバストアップ、ひざ下、全身、背景付き……など、細かく分けてあれば価格が明確で安心して依頼できます。
お客様によっては、料金表に書かれている仕事内容以外のご依頼をしたい可能性もあります。私も過去に料金表に書かれていないお仕事をご相談したことがあります。
そういった依頼も取り逃さないように「それ以外のご依頼はお気軽にご相談ください」などと書いておくのもよいでしょう。
依頼の流れ
依頼がどういった流れで進行されるのか明記しましょう。
ラフや着色段階の修正回数もここで記載することが大切です。
注意事項など
商用利用やグッズ化は可能か、著作権は誰に帰属するのか、実績として公開する場合があるか否かなどもしっかり記載しましょう。
お支払い方法の明記
お支払い方法も大切です。管理人のおすすめは銀行振り込みまたはアズカリです。
銀行振り込みにするなら請求書を発行するとよいでしょう。「請求書 テンプレート」などと調べれば無料の素材が出てきますのでそれを使ってください。
料金は先払い? 後払い?
先払いにするのをおすすめします。
なぜなら納品後に支払わずイラストだけ持ち逃げする地雷客を防ぐためです。
請求書を発行するかアズカリを使用すれば、お互いに安心してお取引ができるでしょう。
料金はほかのイラストレーターと比較したほうがいいの?
ある程度の相場はあるものの、基本的にはしなくていいです。
あなたが最低でもこの金額もらえたら嬉しい! と思えるお値段かつ、作業量とクオリティに見合ったお値段をつけましょう。
もしあなたが、他のイラストレーターさんと料金を比較してしまうのならば……。
特別に、絵を買うお客様の視点を教えましょう。
実は、他の人の金額がいくらとか、あなたの絵がほしい人にとってはどうでもいいのです。
驚きましたか?
仮にあなたが「私より○○さんのほうが絵がうまくてしかも安い」なんてことを気にされているなら、そんなこと全く気にしなくてよいとお伝えしておきます。
何度も述べますが、あなたに依頼する人はあなたの絵がほしいのであって、他のイラストレーターの金額なんてどうでもいいし、そもそも調べていないのです。
もしも誰かが、あなたと他のイラストレーターさんの料金を比較して「こっちのほうが上手くて安いんだけど!」なんて言ってきたら確実に地雷客です。
あなたはそんなお客様に絵を売りたいですか?
あなただってお客様を選ぶ立場なのです。そんな人を相手にする必要は一切ありません。
ブロックか無視しましょう。
納期は早いほうがいいの?
そんなこともありません。絵の規模にもよりますが、デジタルイラストなら目安として1か月くらいでしょうか。もちろん早ければ喜ばれますが、そこまで気にすることもないと思います。
ただ、あまりにも連絡がないと本当に進めてくれてるのかな……? と不安になるので、時間がかかるなら進捗報告はあってもいいかなと思います。
イラストの依頼につなげる方法
SNSで依頼募集をアピールし、料金表を作ってようやくスタートラインです。
ここからはSNSに作品を投稿し続けながら、どうやってユーザーをイラスト依頼につなげるか(お客様にしていくか)を考えていきましょう。
ここで重要なのは、
依頼者は必ずあなたのイラストと活動を見て、依頼するか否かを決めている
ということ。
積極的にイラストを投稿している絵師さんと、ほとんど絵を投稿せず日常ばかりつぶやく絵師さん、どちらに依頼したいと思うでしょう。間違いなく前者だと思います。
イラストの技術を向上し続ける姿勢を示す
大前提ですがこれはかなり大切で、ユーザーはあなたの活動を必ず見ています。
あなたがやる気のあるイラストレーターなのか、それとも惰性で活動しているのか。
ユーザーはちゃんと見抜きます。
あなたがもしイラスト技術を向上させようと様々な試みをしているのなら、それをSNSに投稿するのがおすすめです。新たな技法に挑戦する姿や、Live2Dなどの新しい技術に挑戦する姿はとても輝かしいですし、何より依頼の幅が増えます。
あなたの描ける絵の幅や種類を常日頃からアピールする。つまり、私はこんなこともできますよ! と示すことで、能力が高く向上心のある絵師さんだと判断され、依頼されやすくなるのです。
普段の文章がとても大切
イラストで仕事をするからにはイラストばかりに注力しがりですが、なにもイラストだけで勝負する必要は全くないのです。
むしろイラストレーターがお客様とやりとりする際は、メールなど文章でやりとりするわけですし、SNSのフォロワーさんは文章からあなたの性格や人間性を判断します。
だから文章はとても大切なのです。
あなたの普段の投稿を見直してみてください。
誰かの愚痴をつぶやいていませんか?
悲しいことばかりつぶやいていませんか?
もしその傾向があるならば、今すぐやめることです。
誰かを下げるような発言や、マイナスなことばかり発信するイラストレーターに依頼しようとは誰も思いません。
これからは、できるだけ前向きでプラスになることを意識して発信するのです。
「この人になら安心して依頼できる」
そうなれるよう意識するのです。
あなたなりの「物語」を発信する
あなたがイラストレーターになりたい理由。
あなたはどんな人に絵を届けたくて、どんな想いを届けたいのか。
あなたが絵を描くときに意識していることは何か。
そういったストーリーに人は心打たれます。
商品開発の舞台裏や努力を知ったら、その商品がほしくなりませんか?
イラストだって同じなのです。
あなたの経験や知識を隠さず、惜しみなく公開するのです。
そうするとユーザーはあなたに親近感を抱きます。親近感を抱いたユーザーは、やがてあなたが力を注いでいること(イラスト活動)に興味を持つようになります。
商品を売るには、相手の興味を惹くことがとても大切なのです。お店ではPOPやPR文を変えただけで売り上げが伸びた! なんてこともあります。それと同じです。
あなたが依頼を掴み取りたいなら、「あなたらしい物語」の発信に力をいれてください。
「あなたの絵を買った未来」を想像させる
その商品を買ったらどうなるのか。
どんな気持ちになるのか。
その未来が見えると、人はその商品がほしくなります。
イラストも同じで、あなたのイラストを持つことのメリットを存分にアピールしていただきたいのです。先述した「物語」にプラスしてアピールするのもよいでしょう。
浮かばないならば、こう考えてみてください。
あなたがお客様にしたいターゲット層は?
VTuberなのか、画廊に来るお客さんなのか?
前者と後者でアピール方法がかなり異なることがおわかりいただけるでしょうか。
あなたの絵はどんな人が買ってくれるだろうか?
それを今一度考えてみてください。
そのうえで、彼らにどうアピールすれば購買活動につながるのかを考えてみるのです。
値段を下げても、お客様は増えない
最後に大切なことを。
なかなか依頼が来なかったら、料金を下げたくなるかもしれません。
しかし、できるだけその気持ちをぐっと抑えるのです。
なぜなら、イラスト依頼に関しては値段を下げてもお客様は増えないからです。
大切なのは値段の安さではありません。あなたのイラストがほしいと思われるかどうかです。
どうか、このことから目を背けて値段のせいにしないでくださいね。
積極的で前向きな発信がカギ
ここでは依頼を獲得するための基礎をお伝えしましたが、
まとめると「積極的に前向きな発信をしよう」ということです。
どうか、発信することを恐れないでください。
前に出ることを恐れないでください。
もしかしたら、宣伝に力を入れるなんて情けないと思っていませんか?
宣伝よりも、絵の実力で勝負すべきだと思っていませんか?
それはすべて気のせいです。
依頼者からすれば、そんな事知ったこっちゃありません。
あなたが積極的にアピールしないと、せっかくあなたの絵が好みという人が目の前に現れても通り過ぎられてしまうのです。そうなっては非常にもったいないです。
必要なのは、思い切って手を挙げる勇気……目立つ勇気です。
この記事を読んでくださったあなたなら大丈夫。
あなたの経験を、あなたの紡ぐ世界を、全世界に発信するのです!